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さいたま市北区プラザノースで開催中。初心者が安心して通えるサックス教室。
バップライフサックス教室 代表・テナーサックス奏者の髙橋浩明です。https://bop-life.info/
blogでも幾度となく取り上げてきた、テナーサックスの一時代を創り上げた偉大なミュージシャン「マイケル・ブレッカー」
昨年2023年9月29日。彼を取り巻く100名以上に及ぶ人々のインタビューを中心に作り上げられている伝記的内容の本が出版されていました。
夭逝(ようせい)の巨人、全記録。「マイケルブレッカー伝」テナーサックスの巨人の音楽と人生。
残念ながら「マイケル・ブレッカー」は2007年1月13日、「白血病」の為57歳という若さで家族や友人に囲まれた中で息を引き取りました。彼の親族(実のお母さま)がやはり同じ病で亡くなられていて、遺伝的要素が強かったのでは?とも言われています。
今回のblogではこの400ページにも及ぶ本書から特に印象的だったトピックを取り上げ、彼の遺した偉大な功績をお伝えしたいと思います。
今私が最もよく聞いている「マイケル・ブレッカー」のアルバムは2003年9月9日にリリースされた「ワイド・アングルズ(WIDE ANGLES)」
このアルバムの特徴は何と言っても、彼自らが作曲した曲を15人編成の「室内楽アンサンブル」集団と、マイケルが対峙するスリリングさに尽きます。
アルバム中でも冒頭の「Broadband(ブロードバンド)」は本当にかっこいい!https://www.youtube.com/watch?v=KTF9vn3zvec
このアルバムは第46回グラミー賞で、最優秀ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム賞を受賞しました。
この様にマイケルはテナーサックス奏者だけに留まらず、優れた作曲家としての才能も開花していました。
本書を読んで外すことのできない、私が初めて知った衝撃的な事実!! それは長年にわたる「薬物依存症」との闘いでした。
彼の同世代の世代のアーティストにも蔓延していた「ドラック(主にヘロインやコカイン)」は、長年マイケルを苦しめていました。
薬物の力を利用して数十時間にも及ぶ練習が可能となる反面、その他は身体を蝕む副作用だけが残るのです。本当に恐ろしい悪しき習慣です。
近しい友人からの助言もあり更生施設で薬物を断ち、健康を取り戻したかに見えた見えた彼には、命を落とす事になる病魔が待ち受けていたのです。
最後まで再起を願って闘病を続けたマイケルを支えたのはたくさんの音楽仲間とご家族でした。最後に奥様の「スーザン夫人」の言葉でブログを締めくくりたいと思います
“今の私はマイケルあってこそと言わなくければなりません。とにかく彼は私にとって何物にも代えがたいパートナーだったのです。彼と過ごせた人生は素晴らしいものでした"